マンモグラフィ
アメリカの乳がん発生率は7人に1人、日本でも22人に1人が乳がんにかかり、2006年以降日本人女性のがんでは第1位となり、全国の死亡率も急増しています。
しかし、乳がんは早期発見すれば大部分は治る病気です。
現在は早期乳がんの発見に有用であるマンモグラフィという乳房撮影装置があり、アメリカ・イギリスではマンモグラフィを取り入れた集団検診が行われ死亡率が減少しました。日本でも2000年に50歳以上の女性に対して2年に1度のマンモグラフィ検診が導入されました。その後2004年に40歳以上の女性にもマンモグラフィ検診において死亡率減少効果があるとして、マンモグラフィ検診が導入されましたが、日本では乳がんの死亡者数は増加しています。
日本では未だ乳がんに対する関心や知識が低いため、しこりや痛みが出てから初めて医療機関を受診する方が多く、発見されたときにはすでに進行していることが多いのです。
2009年度の乳がん検診の無料クーポンの利用率は全国平均で24.1%であり、まだまだ世間に普及された制度とは言いがたいのが実情です。
検診が死亡率減少効果を生み出すためには、(1)検診の精度が高い(2)受診率が高い(3)精密検査が可能(4)適切な治療法の存在、など多くの要因が関与しています。
検診マンモグラフィ読影認定医及び、検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師が在籍し、早期乳がんの発見に努めています。
マンモグラフィってなに?
乳房専用のX線撮影のことです。
何がわかる?
視触診や超音波では見つけにくい5mm以下の石灰化を含む早期乳がんの発見や、病変の質的診断、乳がんの広がり診断にも有用です。
どうやって撮影するの?
乳房を圧迫して撮影します。
なぜ圧迫するの?
乳腺構造の重なりを分離させることで乳腺組織を最大限に描出し、病変が見やすくなります。また乳房が固定される為に動きによるボケが軽減され、被曝線量も少なくなります。
痛くないの?
痛みの感じ方は人によって違いますが、乳房が挟まれますので圧迫する時には痛みを伴うことがあります。
しかし、圧迫することの重要性を御理解していただき協力をお願いします。
どのくらい(時間)かかるの?
撮影時間は10分程度です。(圧迫するのは1方向あたり数秒です。)